ご祭神・ご神徳
ご祭神
〇 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
〇 伊邪那美命(いざなみのみこと)
〇 速玉男命 (はやたまのおのみこと)
〇 事解男命 (ことさかのおのみこと)
摂社(せっしゃ)には、
・ 交通安全道開きの神 : 猿田彦大神
・ 学問の神 : 朝気天満天神
をお祀りしています。
ご神徳
〇 家内安全(かないあんぜん)~夫婦円満、良縁成就
〇 無事健康(ぶじけんこう)
〇 開運招福(かいうんしょうふく)
〇 悪縁消除(あくえんしょうじょ)~悪運、悪縁を断ち切る
〇 交通安全御啓行(こうつうあんぜんみちひらき)
〇 学問成就(がくもんじょうじゅ)
ご由緒
朝気熊野神社は甲斐国、つまり現在の山梨県が開拓された時、この地域に設けられた村落の守護神として創祀(そうし)されました。
当時はまだ「朝気」という地名はなく、その後日本武尊(やまとたけるのみこと)が山梨県甲府市の酒折宮にお泊りになった翌朝、神社の辺りに煙が立ち上がるのをご覧になって立ち寄られ、村人が歓び迎えて朝餉(あさげ=朝食)を献上したということからこの地域は『朝気(あさけ)』と名付けられました。
以来、朝気地域の守護神として朝気熊野神社と名乗り、社地周辺の古代遺跡が物語る如く、人々が定住し栄えて来ました。
現在では、氏子はもとより、県内外各地からも広く崇敬を集めています。
神話について
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)はこの日本の国と大勢の神々をお産みになったご夫婦の神様です。
しかしながら妻である「伊邪那美命」は早く亡くなられてしまいます。
夫「伊邪那岐命」は、恋しい妻「伊邪那美命」を現世へ連れ戻そうとあの世である黄泉の国(よみのくに)へ迎えに行かれます。
黄泉の国で再会した妻「伊邪那美命」は夫「伊邪那岐命」の願いに応えるべく現世に帰る準備をしますが、その間絶対に姿を見てはならぬと約束したにもかかわらず夫「伊邪那岐命」は待ちきれずに妻「伊邪那美命」の姿を覗き見てしまいました。
そこにはかつての美しい妻はいませんでした。
黄泉の国の食べ物を口にしたことによって、穢れて醜くなった妻に怖れおののいた夫「伊邪那岐命」は慌ててその場から逃げ出しました。
穢れた姿を見られた妻は怒り狂いながら、逃げる夫「伊邪那岐命」を追いかけます。
妻と、ともに追ってくる邪鬼どもを振り切って、2人は現世と黄泉の国との境で永遠の別れをします。この後で夫「伊邪那岐命」の吐いた唾から生まれたのが「速玉男命(はやたまのおのみこと)」、掃き払ったところからお生まれになったのが「事解男命(ことさかのおのみこと)」の2柱の神様なのです。
生前の伊邪那美命(いざなみのみこと)と伊邪那岐命(いざなぎのみこと)から家庭円満・良縁成就・益々繁栄のご神徳をいただいています。
また、伊邪那美命(いざなみのみこと)の死後、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が黄泉の国から追従してくる邪鬼を振り切り現世に無事戻られたことから悪縁消除・無事健康のご神徳をいただいています。
「伊邪那岐命」の吐いた唾から生まれた「速玉男命(はやたまのおのみこと)」は、「伊邪那岐命」の吐かれた唾が玉のように光って見えたところから「ハヤ=美称=速」「タマ=魂=珠(宝)=玉」とされ、漲る生命力を象徴しています。
掃き払ったところからお生まれになった「事解男命(ことさかのおのみこと)」は、「事」を「離(サカ)=解(サカ)<コトサカ=関係を裂く、離縁の意>」から新たな命を授かったので、悪縁消除を象徴しています。